国立水俣病研究センターは、水俣病が我が国の公害の原点であること、及びその複雑な歴史的背景と社会的重要性を考え合わせ、水俣病に関する研究の推進に役立つように、総合的医学研究を実施し、水俣病患者の医療の向上を図ることを目的として、昭和53(1978)年10月に熊本県水俣市に設置されました。
平成8(1996)年7月には水俣病発生地域としての特性を生かした研究機能の充実を図るために、「国立水俣病総合研究センター」に改組し、新たに国際・総合研究部を設置し、水俣病に関する国際的な調査・研究、社会科学的、自然科学的な調査・研究及び水俣病に関する国内外の情報の収集・整理・提供を行うことになりました。
また、平成13(2001)年6月には、水俣病及び水銀に関する情報発信の拠点となる「水俣病情報センター」を開館しました。
さらに、平成15(2003)年7月には「環境調査研修所」に組織統合され、これまで以上に研究センターの機能を高めつつ、国際環境協力、研修等においてより効果的にその能力を活用することが可能になりました。
そして、平成25(2013)年10月には、水銀に関する水俣条約の採択・署名が行われたため、早期発効に向け、 水銀に関する研究成果や水俣病の教訓発信、水銀管理技術の提供等を国内外に情報発信しています。
昭和31(1956)年
5月
水俣病公式確認
昭和40(1965)年
5月
新潟水俣病公式確認
昭和43(1968)年
9月
政府統一見解発表、工場排水中のメチル水銀化合物が水俣病の原因
昭和46(1971)年
7月
環境庁発足
昭和48(1973)年
5月
三木武夫環境庁長官(当時)が、水俣病研究所設立の談話を発表
昭和53(1978)年
10月
国立水俣病研究センター設立、2部1課(臨床部、基礎研究部、総務課)で発足
昭和54(1979)年
4月
疫学研究部新設
昭和60(1985)年
3月
SPF(特殊病原菌非汚染)動物実験棟完成
昭和61(1986)年
9月
「有機水銀の健康影響に関する世界保健機構(WHO)研究協力センター」に指定
11月
中大動物実験棟完成
昭和63(1988)年
3月
アイソトープ実験棟完成
平成 8(1996)年
4月
リサーチ・リソース・バンク棟完成
7月
「国立水俣病総合研究センター」に改組、国際・総合研究部新設
平成 9(1997)年
7月
国際研究協力棟完成
平成12(2000)年
3月
廃液処理棟完成
平成13(2001)年
1月
環境省発足
6月
水俣病情報センター開館
平成15(2003)年
7月
環境調査研修所に組織統合
平成17(2005)年
5月
共同研究実習棟完成
平成18(2006)年
5月
水俣病公式確認50年
平成20(2008)年
10月
国立水俣病総合研究センター設立30周年
平成23(2011)年
4月
水俣病情報センターが内閣総理大臣より「歴史資料等保有施設」に指定
平成25(2013)年
4月
「疫学研究部」を「環境・疫学研究部」に改組
平成30(2018)年
4月
「環境・疫学研究部」を「環境・保健研究部」に改組
10月
国立水俣病総合研究センター設立40周年
みなもとの、水。
人と、ともにあるもの。空と、緑と、海。その源となる、輝く水。
母から子へと受け継がれる生命。自然に照らされ、その生命は輝きます。
同じ過ちを二度と起こさないために。自然とともに、人々が豊かに生きるために。すべての方向を照らすために。
NIMD , National Institute for Minamata Disease