NIMDの活動

水俣病患者に対するリハビリテーション

胎児性・小児性を中心とした水俣病患者を対象に、外来でのリハビリテーションを実施しています。国立水俣病総合研究センター(以下、国水研)では、水俣病にみられる異常な筋緊張や痛みの緩和を目的とした治療や、歩行障害に焦点を当てたリハビリ等を実施しています。利用日は、利用される方のご予定やニーズに合わせて設定し、ご自宅やご利用する施設までスタッフが送迎に伺います。

外来リハビリテーションの概要

主な治療内容として、ベルト電極式骨格筋電気刺激法(B-SES)を用いた下肢の筋力訓練、HAL®医療用単関節や無動力歩行アシスト機などを用いた歩行訓練、複合低周波治療器を用いた嚥下訓練等の治療を実施しています。外来リハビリテーションの利用や日常生活に関するご相談も随時受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。

実施曜日
月~木曜日
実施時間
9:30~12:00、13:00~15:00
外来リハビリテーション イメージ画像

外来リハビリテーションの内容(PDF)

リハビリテーションの紹介

物理療法

痛みや異常な筋緊張の緩和等を目的に治療を行います。

ベルト電極式骨格筋電気刺激法(B-SES)
仕組み
腹部・大腿・下腿にベルトを装着し下肢全体を一度に刺激します。寝たきりや車椅子利用者等、普段運動が行えない方でも利用可能です。
目的
筋力低下や痙縮(こわばり)の改善
促通反復療法(川平法) イメージ画像
腰の神経根の磁気刺激
仕組み
下半身の運動誘発電位を測定し、最適な腰の神経根の部位を決めて磁気刺激を行います。
目的
痙縮の軽減
腰の神経根の磁気刺激 イメージ画像
複合低周波治療器(ニューロトリート)
仕組み
高周波を応用して低周波を深部に届けることが可能です。
目的
嚥下関連の筋力改善
複合低周波治療器(ニューロトリート) イメージ画像
運動療法

筋力低下、筋萎縮、拘縮等の予防のために行います。

HAL医療用単関節
仕組み
装着者の微弱な生体電位信号を検出し、随意運動をアシストします。意思に沿った動きを繰り返すことで脳が学習すると言われています。
目的
随意運動の改善、HALなしでの動作の改善
HALⓇ自立支援用単関節 イメージ画像
アクシブ・アルク(無動力歩行アシスト)
仕組み
ベルトに本体を引っかけ、膝上をマジックベルトで固定するだけで簡単に装着できます。バネの力で歩行をアシストし、軽量かつ持ち運びも可能です。
目的
立ち上がりや歩行に必要な機能の維持・改善
アクシブ・アルク(無動力歩行アシスト) イメージ画像
促通反復療法(川平法)
仕組み
正常な運動パターンの反復学習により協調動作の向上を目指します。
目的
筋緊張の正常化、運動の協調性向上
促通反復療法(川平法) イメージ画像
手工芸

手指の運動機能の維持や脳機能の活性化等を目的に実施しています。また、作品作りを通して達成感を得ることができます。

手工芸 イメージ画像

リハビリテーションや介助方法、健康・生活・福祉に関するご相談を受け付けています。

家庭でもできるリハビリテーションの指導、健康・生活・福祉に関するご相談
このようなことでお困りの方お気軽にご連絡ください。
  • ベッドから起きるのが辛くなった・・・
  • 歩くのが辛くなった・・・
  • 食べ物を飲み込みにくくなった・・・
  • しゃべり辛くなった・・・
  • どんな車椅子を選んだら良いの?
  • ベッドはどんなのが良いの?
  • 手すりの位置はどこが良いの?
  • 健康を保つにはどんな運動が良いの?
  • 家でもできる訓練法はないの?
  • 楽な介助方法はないの?

などなど・・・

国水研の特徴的なリハビリテーション
歩行障害に対するリハビリテーション

車いす利用者を含む歩行障害のある方に対し、腰の神経根の磁気刺激、促通反復療法やB-SES、HAL、アルクを組み合わせた歩行訓練を行うことで、歩行障害の改善を目指すリハビリテーションを実践しています。

嚥下機能低下に対するリハビリテーション

近年問題になっている胎児性水俣病患者の嚥下障害に対して、嚥下機能の評価・複合低周波治療器による嚥下リハビリテーションを行っています。この嚥下障害の治療研究を行っており、興味がある方は以下の連絡先までご相談ください。

治療研究の流れ
❶ 参加の意思確認 ❷ 検査(訓練前評価) ❸ 治療(8週間)及び検査(訓練後の評価) ❹ 結果説明

リハビリテーション等のお問合せ・ご相談はこちらまで。

臨床部 リハビリテーション室 
担当:中村 篤 作業療法士

TEL:0966-63-3111