8月20日(土)、21日(日)の2日間、国水研の「一般公開」を開催しました!
 一般公開は、研究内容を多くの方々に理解していただくとともに、楽しく身近に化学や生物学の世界を体験していただくことを目的としています。
 21日は、時折雨が降るあいにくの天候でしたが、延べ158名もの方にご来場いただきました。




 当日の様子を簡単に紹介いたします。

『研究者と語ろう』
 5名の研究者が、わかりやすく研究発表等を行いました。

(会場の様子)


 写真は、「ここまでわかる脳の働き」について説明しているところです。

 その他の発表内容は以下のとおりです。
 ○「八代海の底生生物」
 ○「放射線の影響について」
 ○「水銀の毒性とは?」
 ○「水俣病を研究すること:社会学的調査研究を中心に」


『NIMD紹介』



 国水研の沿革や施設の紹介などを行いました。 



『顕微鏡でミクロの世界を見てみよう!』

 

 身近な植物や昆虫などを、顕微鏡を使って観察してもらいました。



『「ものつくり」でリハビリ体験』



 ビーズを使って、オリジナルのキーホルダーを作っていただきました。

 その他に、こんな体験もしていただきました。
 ① 自分だけの革のストラップ!
 ② 手と目を使って本当にエコなエコバック!
 ③ 体の中をスキャンしてみよう(体内年齢チェック)!



『タッチプール 身近な生物を知ろう』




 水俣湾とその周辺の海岸に住んでいるいろいろな海洋生物を直接見て、触ることができるタッチプールです。60種類以上の生物の中には多くの希少種が含まれ、水俣湾が生物多様性の高い、良好な環境だと知ってもらえたと思います。
 岩場と干潟のプールでは、貝類、カニ類、ナマコなど、水槽ではイソギンチャク類が触手を広げ、小さな物を拡大して観察できるマイクロスコープコーナーでは、ゴカイなどの小型生物を大きな画面で見ていただきました。



『光で見える脳のはたらき』



 光トポグラフィーという脳が活性化する様子を映し出す装置を用いて、計算をしたり、絵を見たり、ある平仮名で始まる単語をできるだけ多く言ってもらったりする時の脳の活動の状況を調べました。脳の働きには多くの方が関心を持たれ、来場者からは『日頃耳にする右脳と左脳の働きの違いを実感することができてよかった』などの感想をいただき、特に子供たちに好評でした。



『土壌の水をきれいにする力』



 日本の代表的な土壌を使って、土壌の違いによって浄化能力が異なることを実際に見ていただいたり、土や炭などをペットボトルに詰め、簡易浄水装置を作っていただいたりしました。



『身の回りのものの水銀濃度を測ろう』
 2日間で155名の毛髪水銀分析を行いました。
 アンケートに記入していただいた後、頭皮から約3センチの毛髪5本前後をハサミで切り取り、重さを測って含まれている水銀濃度を測定します。



 「どれくらいの頻度で魚を食べますか?」「普段どんな魚を食べていますか?」
皆さん、丁寧にアンケートに答えてくださいました。




『液体窒素を使ったマイナス200度の不思議な世界』



「液体窒素に花を入れるとどうなる?」
 写真は、液体窒素で凍らせた花を手でつぶしているところです。
 その他にも、液体窒素の特性を利用して、色々な体験をして頂きました。



○その他
『クイズラリー』
 各会場にあるクイズに挑戦し、全問正解した方には、国水研オリジナルタオルやエコグッズなどをプレゼントしました。

『屋上からオーシャンビュー』
 1日、2日ともに曇りがかったあいにくの天候であり、海側の景色については残念な結果に終わりましたが、湯の子方面の景色については、ご来場いただいた多くの方々に好評をいただきました。

 1日目は、ほっとはうすさんが、パン、飲み物などを、2日目は、まどか工房さんがカレー、プリンなどを販売してくださり、来場者、スタッフともに大変好評でした。
 また、特別企画として、竹細工師の西川泰昭さんにご参加いただき、煤竹(すすだけ)などの廃材を使用した作品を紹介していただきました。




※ご参加者いただいた皆様からのアンケート結果の一部をご紹介します。
「参加してよかったと思った催し物は?」
回答の多かったものは以下のとおりでした。
『液体窒素を使ったマイナス200度の不思議な世界』
『身の回りのものの水銀濃度を測ろう』
『光で見える脳のはたらき』

「ご意見・感想」
◇実際の取組を目で見ることができて良かった。このようなイベントを定期的に開いてほしい。
◇はじめて知った事や、おどろいた事がたくさんありました。勉強になりながらも楽しむことができて良かったです。
◇水俣に住んでいて初めて来ました。大変良かったです。
◇いろいろ研究されている事を知りました。
など