国水研の夏の恒例行事「一般公開」を、7 月 29 日(土)に開催しました。天候にも恵まれ、過去最高の 287 名の来所者で大賑わいでした。子供達から 80 歳以上の方まで、幅広い年代の方々に楽しんでいただきました。たくさんのご来場、本当にありがとうございました。
企画は定番のものから新規の物まで、科学イベントとして子供達の自由研究のヒントになる物や家族みんなで楽しめる物など盛りだくさんでした。
空で雲がどのようにしてできるかを勉強し、実際にペットボトルを使って雲を作ってみました。いつも手が届かない所にある雲も身近で見ることができ、みなさん普段気にも留めない自然現象に興味津々でした。
ちりめんじゃこの中にいる小さな生き物をチリメンモンスター(チリモン)と呼び、虫めがねで探しました。普段目にすることのない生き物を見つけて、多くの生き物が共存していることが実感できました。また、水俣湾で採集した生き物に直接触ることができるタッチプールはちびっこに人気で、ナマコの集団には奇声、歓声があがっていました。
国水研の研究や活動についてパネルにて紹介しました。水銀の指標となる毛髪水銀の分析について、これまでの各地での分析結果を紹介すると共に、後日分析結果を送ることとして希望者の毛髪採取を行いました。
ストレス脳とリラックス脳の説明を行い、アロマテラピーのリラックス効果を利用 したストレス解消法を紹介した後に、3 種類のアロマから1種類を選んでアロマバスボムを作成してもらいました。バスボムが固まるまでの時間を利用して子供たちに手伝ってもらいながらアロマバスボムから発生するガスが二酸化炭素であることを確 認する実験をしました。アロマバスボムのほか実験の手引書や記念写真の配布も行い、皆さんに楽しんでいただけたと思います。参加希望者が多数のため、回数を増やしま した。
中米ニカラグアでは 1980 年代から湖の水銀汚染が問題になっていました。国水研では国際協力の一環として、ニカラグアの関係機関とともに,水銀による環境汚染の影響や,技術移転などの活動を行っています。このコーナーではニカラグアの生活や自然を写真や工芸品などで紹介しました。
革細工、カラーゴムブレスレットに加え、今年度の新企画としてレジンを使ったアクセサリーとマグネット作りを行いました。自分の好きなパーツやキャラクターを選んでオリジナルの作品が作れるということで、大人気で、多くの方に楽しんでいただきました。
スライム作りを通じて、化学結合について学んで頂きました。家庭でも手に入る "洗濯のり" と " ホウ砂 (目の洗浄剤)" でスライムができることに興味津々な様子でした。
空気を吹き込む前後で、風せんの重さの変化を比較しました。また、デシケーターの中にろうそくやマシュマロなどを置いて、アスピレーターで空気を抜き、ろうそくの炎の変化やマシュマロが膨らむ様子などを観察しました。集まった子供さんたちには、空気に重さがあること、ものを燃やすのに空気が必要なこと、周りの空気がうすくなるとマシュマロに含まれる空気が膨らむことなどを実験を通じて体感してもらいました。
市販のミネラルウォーターを利き水形式で味わった後、水の味とミネラルの組成について学びました。硬水と軟水で取った出汁の味の違いなども比べていただきました。お子様たちだけでなく、保護者の方々にも好評でした。
開始時間の 10:00 前に 50 名近くの来所があり、10 時からと 13 時からの 2 回のピークがありました。
地域別では水俣が過半数ですが、案内を行った近隣地区からもまんべんなく参加いただいています。
リピーターも多いですが、初参加の方が半数を占めています。
小学生と親世代の 30 代、40 代が多く、60 代以上も多数参加されています。オレンジの部分は 1 枚のアンケートに同行者の年齢が記入されていたものです。
体感系の企画はいずれも満足していただいています。良い物無しが 0 人となっており、ほっとしています。
学校チラシ(+ポスター)と口コミが周知に役立っているようです。
国水研では「一般公開」を地域の方々に知っていただく機会として、所員一同で皆さまをお迎えしております。クイズラリーや屋上からの眺望なども楽しめます。今年参加されなかった方も、来年はぜひおいでください。