国水研創立40周年記念事業に引続き、平成30年11月1日午後から翌2日午前中にかけて、水銀に関する研究成果等を発表、共有するNIMDフォーラム2018が開催されました。今回のNIMDフォーラムはInternational mercury problems an NIMD contribution.(国際的な水銀問題とNIMDの国際貢献)というテーマで行われました。
海外からの研究者5名(米国、ガーナ、ウルグアイ、ベトナム、ニカラグア)、国内(NIMD5名、新潟大学1名、環境省1名)7名の合計12名からの活発な発表がなされました。今回のNIMDフォーラムは上述のメインテーマからも、発表内容がたいへん幅広いことが特徴となっています。単なる研究成果の発表だけにとどまらず、昨年発効した「水銀に関する水俣条約」を念頭に、当センターで開発が進められている水銀簡易分析法や、国内外の水銀条約の実現に向けた取り組みの紹介の他、諸外国の水銀汚染の現状、化学形の異なる水銀による人体暴露が及ぼす健康影響等、たいへん多岐にわたる内容が発表されました。
このフォーラムの実現によって研究者相互の知見の共有が図られ、一層のネットワークと共同研究体制が築かれました。すべての発表後に、米国から本フォーラムのために招聘したスティーブン・バロー氏より全体総括がなされ、フォーラムは終了しました。
なお、次回のNIMDフォーラムは、来年の9月15日から19日に京都で開催される国際会議(The 18th International Conference of the Pacific Basin Consortium for Environment and Health)で開催する予定です。
メインテーマは以下を予定しています。
"Recent Progress in Toxicology and Environmental Health of Mercury"
(水銀における毒性学と環境保健からみた最近の進捗)