トップ > 健康セミナー > 第21回健康セミナー

第21回健康セミナー報告

と     き
司     会
アドバイザー
講     師
2010年11月27日(土)
緒方 圭治 (水俣市芦北郡医師会)
西田 健朗  (国保水俣市立総合医療センター)
百崎 末雄 (百崎内科医院)
松本 芳彬  (松本内科クリニック)
寺崎 博   (てらさきクリニック)
緒方 真治  (緒方眼科医院)
池田 晃章  (山田クリニック)
大石 空  (大石皮ふ科クリニック)
井上 真樹  (井上歯科医院)
テーマ
配布資料
「糖尿病」
(クリックすると見ることが出来ます。)

 11月27日(土)、水俣病情報センターで第21回健康セミナーを開催しました。
 今回は地元医師会、歯科医師会の全面的な協力により、司会、アドバイザー、講師を含めて9名の先生方によって、「糖尿病」をテーマに開催し、来場者数は118名と、糖尿病に関する注目度の高さが窺えました。講演を終えて、糖尿病の恐ろしさを再認識することができました。また、講演後に質疑応答をシンポジウム形式で行いました。日頃から糖尿病に関して気になっていた疑問について、各専門の先生方に答えていただけたと、大変好評でした。

 それでは講演の一部を簡単に紹介します。
 なお、演題(下線部分)をクリックすると当日使用された資料データを見ることができます。

・糖尿病とは(総論)~病態・病型並びに治療法~(百崎内科医院 百崎 末雄)
・糖尿病の概要、糖尿病による合併症、糖尿病の歴史等について解説
(糖尿病に関するキーワード)
○高血糖が長く続くと身体に「しめじ」が生えてくる(「し」は神経、「め」は眼、「じ」は腎臓の障害)
○禍は口から出て、病は口から入る
○糖尿病−治療も予防もあなたが主役

・糖尿病の合併症について~脳梗塞・虚血性心疾患~(松本内科クリニック 松本 芳彬)
・糖尿病の血管病変は動脈の内皮細胞の機能障害から始まる
・一般人よりも糖尿病患者は血管障害(脳卒中、冠動脈疾患、腎障害)による死亡率が高いが、大多数の人が無症状のため、検査・治療の必要性が認識されにくい

糖尿病性腎症(てらさきクリニック 寺崎 博)
・糖尿病性腎症、腎不全の症状、合併症の紹介
・腎症の治療(4つの柱)
 ○血糖コントロール
 ○血圧管理
 ○食事療法
 ○薬物治療
・日常生活において、適度な運動と食事に気を付けることが重要

糖尿病眼障害(合併症)(緒方眼科医院 緒方 真治)
・糖尿病網膜症の概要紹介
・糖尿病網膜症は悪化すると以下の症状を引き起こす
○単純性網膜症(網膜症の初段階)
↓(自覚症状はほとんどない)
○前増殖生網膜症
↓(視力低下)
○増殖性網膜症

○網膜剥離又は新生血管緑内障(視神経萎縮)

糖尿病性神経障害(山田クリニック 池田 晃章)
・糖尿病による神経障害は多彩かつ早期に出現するが、重症でない限り、血糖コントロールによって症状を改善することができる

・糖尿病と皮膚疾患(大石皮ふ科クリニック 大石 空)
・糖尿病の重症度と比例して皮膚疾患が出現する
・合併症を防ぐためにスキンケアを怠らないこと

糖尿病の歯科病変−歯周病と糖尿病の関係−(井上歯科医院 井上 真樹)
・歯周病によって糖尿病を発症する可能性も示唆されている。歯周病の治療は血糖のコントロールに繋がり、糖尿病の状態も良くなることが確認された。歯を健康に保つためには、継続して歯磨きを行うこと

・講演まとめ(国保水俣市立総合医療センター 西田 健朗)
・百崎先生が説明された「しめじ」についてより詳しく解説
・注射によるインスリンの摂取は、痛みを伴うが、体に足りないものを直接取り込むため、実は体に一番優しい

・質疑応答(シンポジウム形式)


以下円グラフのとおり、今回も水俣市を中心に周辺市町の方々も足を運んでくださいました。

 セミナー終了後のアンケートにご記入いただいたご意見の一部をご紹介します。
【今回の健康セミナーは?】
・各専門の先生方からお話が聞けて大変勉強になりました。
・各分野の先生方が短時間でお話しされましたが、非常に分かりやすく、早期発見、早期治療が大切であると再認識しました。今後の生活に活かしていきます。
【今後、取り上げてほしいテーマ】
・ストレスについて
・薬剤師の先生による薬についてのお話
・生活習慣病の予防について
・精神保健(こころの保健)
【国水研・情報センターの活動について】
・送迎バス等ご配慮ありがとうございます。今後もよろしくお願いします。
・素晴らしい活動をしていると思います。国水研をもっと開放して、市民との距離を近くして欲しい。

 ご来場いただいた皆様、どうもありがとうございました。
 次回の健康セミナーのテーマは未定ですが、2011年1月~3月を予定しています。日時等が決まり次第、国水研ホームページに掲載いたしますのでどうぞご来場ください。