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第24回健康セミナー報告

と     き
司     会
講     師
2011年10月15日(土)
村尾 光治 (国立水俣病総合研究センター)
森 信孝 (介護老人保健施設やすらぎ苑理学療法士)
テーマ 「筋力—バランス維持と転倒予防」
 
  10月15日(土)、水俣病情報センターで第24回健康セミナーを開催しました。
 今回は“筋力—バランスの維持と転倒予防”をテーマに、基本的な身体のしくみ、日常生活での基礎的な動き、下肢や体幹筋の強化方法、座位、起立時のバランス訓練、簡単に家屋内でできる体操と環境整備等の紹介を行い、今後の転倒予防に繋がるような講演をして頂きました。
 当日は雨天にも関わらず来場者数は88名と、身近な問題である筋力・バランス感覚の衰え、どこでも起こりうる転倒事故への関心の高さがうかがえました。ご来場頂いた皆様方ありがとうございました。
 それでは講演の一部を簡単に紹介します。









○年齢と筋力
・筋力のピークは25歳~30歳です。その後45歳位までは緩やかに低下、60歳からは急激に低下し、65歳頃にはピーク時の2/3に筋力が低下してしまいます。筋力トレーニングをすることでその衰えを押さえることができます。
・ちなみに重力がかかっていない状態だと、筋力の衰えは速くなります。普通に生活している方よりは、寝たきりの方が筋力の衰えは速いです。

○転倒予防
転倒の原因にはさまざまなものがありますが、老化に伴うものとしては
・反応時間の低下
・筋力の低下
・バランス機能の低下
・視聴覚機能の低下
・感覚障害(表在、深部感覚)
が挙げられます。

これらの対策としては、
・足の筋力の強化
・バランス改善
・歩行機能の向上
などがあります。

また、つまずいたりしないよう
・室内の整理整頓
・歩きやすい履物を履く
・室内で段差や滑りやすい場所には手すりを設置する
ことも大切です。

○バランスアップと歩行
バランスよく歩くには
・アゴを引いて
・肩の力を抜き
・背筋を伸ばし
・よく腕を振って、踵から接地
することが大事です。

○後半では先生から、身近にできる筋力トレーニングが紹介されました。
・床にお尻をついた状態で片足を上げて「あいうえお」を書く、「あいうえお体操」
・足の指で新聞紙を丸める足指と足底筋の強化を行う運動
・ペットボトルを利用して行う上半身の運動
などが紹介されました。



今回も水俣市を中心に周辺市町の方々も足を運んでくださいました。
ご来場ありがとうございました。


セミナー終了後のアンケートにご記入頂いたご意見の一部をご紹介します。
ご意見を参考に今後の健康セミナーに役立てていきたいと思います。

【今回の健康セミナーは?】について
・水俣病関係のセミナーというイメージが強い。今回のような一般向けの活動にも力をいれて欲しい。
・以前は地域とかけ離れた感じをもちましたが、現在のあり方には好感をもっています。

【今後、取り上げてほしいテーマ】について
・認知症の話
・眼科、老人の視力について
・予防のための健康診断、病気の前ぶれの自覚症状といった、病院に行く前の医療について
・骨粗鬆症について
・減塩と高血圧について
・腰痛について

【国水研・情報センターの活動について】
・市民の生活の中に入り込んで活動してもらいたい。
・水俣病関係というイメージが強い。今回のような一般向けの活動にも力を。
・マイクのボリュームをあげていただければ助かります。

 ご来場いただいた皆様、どうもありがとうございました。
 次回の健康セミナーは2012年1月21日に予定しています。講演内容等が決まり次第、国水研ホームページに掲載、新聞への折込チラシを入れますのでどうぞご来場ください。