トップ > 健康セミナー > 第28回健康セミナー

第28回健康セミナー報告

と      き
講     師
2013年1月26日(土)
阿部 重一 (国立水俣病総合研究センター 所長)
               (前国立健康・栄養研究所 主幹)
テ    ー    マ 健康食品・サプリメントの正しい利用法
 
1月26日(土)、水俣病情報センターで第28回健康セミナーを開催しました。
今回は“健康食品・サプリメントの正しい利用法”をテーマに、健康食品・サプリメントとはどのようなものなのか
について講演をしていただきました。 当日は84名の方々にお越しいただきました。
御来場いただいた皆様方ありがとうございました。それでは講演の一部を簡単に御紹介いたします。















健康食品・サプリメントの利用について講演される阿部先生
「健康食品とは」
健康の保持増進に役立つものであると宣伝され販売・利用されることで、学術的な認識とは独立して社会的な認識においては他の食品と区別される一群の食品の呼称であるといわれています。
日本では口に入るものは「食品」か「薬」であり、「健康食品」という分類は存在しない。健康食品は法律上「食品」であると言われています。

「サプリメントとは」
アメリカ合衆国での食品の区分の一つであるダイエタリー・サプリメント (dietary supplement) の訳語で、不足しがちなビタミンやミネラル、アミノ酸などの栄養補給を補助することや、ハーブなどの成分による薬効の発揮が目的である食品である。ほかにも生薬、酵素、ダイエット食品など様々な種類のサプリメントがある。栄養補助食品、健康補助食品とも呼ばれる。

「医薬品と健康食品の3つの違い」         
(医薬品)        (健康食品)
・品質が一定 ・品質が一定とは限らない
・病気の人が対象 ・健康な人が対象
・医師等の管理下で利用 ・利用は消費者の自由

「健康食品を選ぶ前に気をつけたい表示内容」
・成分名
(含有成分が不明な商品の安全性・有効性は分からないため)
・含有量
(成分名表示があるのに含有量表示が無いものはその成分が検出されなかったという報告もあるため)
・問い合わせ先
(製品についての質問や摂取していく上で不都合なことがあった時などの問い合わせをする際に必要なため)

「健康食品を使う際に気をつけること」
(体に異常を感じたら)
・「すぐに使用をやめる」 具合が悪くなっても使用をやめた ら健康被害が改善されるということが多い。

・医療機関での診察健康被害の中には、肝障害などを引き起こすこともあるため、自己判断をせず、受診することが大切。受診の際は健康食品(製品名)摂取の旨を伝える。

・「最寄りの保健所へ」 健康被害の拡大を防ぎ、食に対する安全・安心を確保するために保健所へも連絡をする。


最後に講師である阿部先生から健康な毎日を過ごすために最も必要なことを伺いました。
「日々の生活の中で健康の保持・増進の基本となるのは、健全な食活、適度な運動を行う、そして適度な休養を取ることこそ最も大事なことであり、健康食品・サプリメントの使用をきっかけに食生活や生活習慣が改善されるよう過ごしていただきたいとのお言葉をいただきました。

下記URLより健康食品に使用されている素材名(成分名)の検索並びに情報の閲覧が可能です。

■(独)国立健康・栄養研究所
健康食品の安全性・有効性情報
https://hfnet.nih.go.jp/contents/indiv.html


今回も水俣市を中心に周辺市町の方々も足を運んでくださいました。
御来場いただきありがとうございました。


セミナー終了後のアンケートに御記入いただいた御意見の一部を御紹介します。
御意見を参考に今後の健康セミナーの開催に役立てていきたいと思います。

【今回の健康セミナーは?】について
・健康食品やサプリメントについて知りたいと思っていたのでとても参考になりました。
・今回、初めて参加させていただいたが、講師の方の丁寧な説明や質問への回答が分かりやすくよかった。

【今後、取り上げてほしいテーマ】について
・アンチエイジングについて
・認知症の予防・対応について

【国水研・情報センターの活動について】
・健康セミナーを今後も継続し開催していただきたい。
・有機水銀に関する講演を行っていただきたい。

今後もよろしくお願いします。